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カフカ忌に思う

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今日6月3日は、カフカ忌である。

 

皆さんご存じのフランツ・カフカ

「変身」が有名ですね。

 

ある朝グレゴールザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹のとてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気がついた。

 

という唐突な出来事から始まります。

フランツ・カフカ

カフカとは

フランツ・カフカ(Franz Kafka, ときにチェコ語František Kafka1883年7月3日 - 1924年6月3日)は、現在のチェコ出身のドイツ語作家。プラハユダヤ人の家庭に生まれ、法律を学んだのち保険局に勤めながら作品を執筆した。どこかユーモラスな孤独感と不安の横溢する、夢の世界を想起させる[1] ような独特の小説作品を残した。その著作は数編の長編小説と多数の短編、日記および恋人などに宛てた膨大な量の手紙から成り、純粋な創作はその少なからぬ点数が未完であることで知られている。

生前は『変身』など数冊の著書がごく限られた範囲で知られるのみだったが、死後中絶された長編『審判』『』『失踪者』を始めとする遺稿が友人マックス・ブロートによって発表されて再発見・再評価をうけ、特に実存主義的見地から注目されたことによって世界的なブームとなった。現在ではジェイムズ・ジョイスマルセル・プルーストと並び20世紀の文学を代表する作家と見なされている。   Wikipediaより引用

 

不条理文学

私が、カフカを読んだのは高校生の時でした。

今まで本をあまり読まなかったのに、何かの答えらしきものを求めて読み始めました。

太宰治は、UKパンクの影響だし、その時は「なんで、言いたいことがわかるの?」と心のモヤモヤを言語化できるってすばらしいと思っていました。

カフカも当時読んでいる人が、まわりにいなかったので「不条理」という言葉になぜか惹かれて読みました。

しかし、よくわからなかった。

でも、分かったような気分になっていた。

きっと、だれとも違う自分を自分で認めたかったんだと思います。

何物でもない自分を認めたくなかったのかな。

思い起こしただけでも恥ずかしい(笑)

「不条理」がわかるのは、ずっと後になりましたが…

 

カフカの生い立ち

 

とても詳しい方がたくさんいらっしゃるだろうから、私が心に残っていることだけを書きます。

 

まず、両親ともにユダヤ人の家庭に生まれたこと。

そして、父親がかなり厳しく小説を書くことを嫌っていたこと。

恋人が複数いたこと。

カフカの亡くなった後、ドイツは、あのナチスがユダヤ人を大量虐殺していく道へと進んでいきます。

誇り高く強いドイツ人を求める社会の中にあって、価値を認められない自分という存在の浮遊感。

「自分は普通の人達とは別の人間だ」という疎外感、作品の多くが「社会から疎外された状況の人間」を主人公として書かれていることを思うとカフカの心の不安が見えてきます。そんな自分に唯一手を差し伸べてくれる女性という存在。そこにひたすら安らぎを求めていくカフカ。

やはり太宰治に通じるものがあるように感じます。

 

若かった自分

U-NEXT

「変身」を買ったのもわざわざ「岩波文庫」です。

どこまでこじれてるのだろうかと思います。

岩波文庫が悪いのではないのですが、「岩波文庫を読んでる自分、かっこいい!」ですからね(笑)

今は、本棚のどこかにあります。

本を捨てたり、売ったりすることはよほどのことがない限りないからです。

あの時の恥ずかしい自分を思い出しながら、カフカに思いをはせたいと思います。