『ナチュラル・ボーン・キラーズ』は1994年製作のアメリカ映画。
原案 クエンティン・タランティーノ
監督 オリバー・ストーン
という豪華なメンバーでつくられたものです。
主演のミッキーにウディ・ハレルソン
マロニーにジュリエット・ルイスが出演のバイオレンス映画です。
あらすじ
10代のマロニーは、父親に性的暴行を受け、家庭内は母親も助けにならず荒れ果てています。
そこに、肉の販売業者のミッキーが現れ、二人は恋に落ちます。
父親の車を盗み、二人で逃げるのですが、すぐにつかまりミッキーは収監される。
しかし、刑務所を襲った嵐に紛れてミッキーは脱獄し、マロニーと二人で父親と母親を殺しに行きます。
もう、両親に苦しめられることがなくなったマロニーは、ミッキーと共に逃避行の旅に出るのです。
その途中で、二人は二人だけのロマンチックな結婚式を挙げるのですが、そこから立ち寄るところどころで、殺戮を繰り返す。
もう、クレイジーとしか言いようもない旅。
何かがプチンと切れたような…
ところが、マスコミの報道で「殺人者カップルミッキー&マロニー」と若者の中で絶大な人気を得るのです。
二人が逮捕され、収監された刑務所まで押し掛けるマスコミ。
その取材を続けるキャスターもまた、視聴者や二人を煽る煽る。
インタビューをしている最中に暴動が起き、二人とキャスターは逃げます。
そして、結末は…
破滅型恋愛とマスコミへの批判
二人の行き着く先に、夢も希望もないように見えます。
しかし、彼らは犯罪を重ねながら二人だけの世界に酔っている。
良心がないかといえば、そうではなく
旅先で出会ったインディアンの老人には、とても親切にされ心のあたたかさも感じられます。
薬にうなされ、間違って老人を打ってしまったミッキーにマロニーは、激しく怒ります。
このアンバランスさ
後半、マスコミが祭り上げた「ミッキー&マロニー」をあざ笑うかのようにレポーターを翻弄していくのですが、何が真実でどこに原因があるのかお構いなしの消費として扱う出来事。
それに痛烈な批判を感じます。
狂気の中に酔いしれたい
日常生活の中で、なかなか爆発することはできません。
それは、生活や家族、仕事といったしがらみの中で人は生きているからです。
キレないように、押しつぶしていることは多いのではないでしょうか。
タランティーノは、そんな抑圧された心を小気味よく解放してくれます。
私が、Twitterで本作を紹介した時、
「サントラもいいですよ」と日ごろ交流のある方から教えてもらいました。
正に、映画の台詞や銃声、騒然とした雰囲気が伝わってきました。
もう、大好き。
この世界!
サントラでゾクゾクするのもいいです。